アメリカ国立公文書記録管理局(国立公文書館)本館の玄関彫像には、次のような言葉が刻まれています。

The heritage of the past is the seed that brings forth the harvest of the future.
(過去の遺産は将来の収穫をもたらす種子である)

公文書や歴史資料等、アーカイブズとして保存されている「過去の遺産」には、人々の営みや組織の活動にかかわる多様な歴史が書き残されています。したがって、現代を生きるわたしたちがそれを読むことによって、過去から多くのことを知り、学び、活かすことができる―だから「将来の収穫をもたらす種子」なのです。

アーカイブズとは、将来にわたって保存すべき記録のことを指し、そうした記録を適切に管理・公開する公文書館等の施設、さらにその機能やシステム自体を意味します。日本では少しずつ認知されてきましたが、いまだに人口に膾炙(かいしゃ)している言葉とは言えません。それでも行政機関や企業、大学等がアーカイブズの重要性を認め、近年その取り組みは拡がりをみせています。
わたしたち環境アーカイブズもその一つです。

環境アーカイブズは、国内外の環境問題、環境政策、環境運動の資料を整理・公開し、研究・教育に広く資することを目的としています。環境分野の多くの資料は、個人の研究者や住民運動団体等で保存されてきましたが、研究者の引退や団体の解散にともない、そうした貴重な資料が処分あるいは散逸する恐れがあります。そこでわたしたち環境アーカイブズは、そうした資料を収集・整理し、広く一般に公開することで、環境にかかわる貴重な資料を活用してもらうとともに、それらを将来世代に継承する役割を果たします。

環境アーカイブズという「過去の遺産」には、「将来の収穫をもたらす種子」がたくさん詰まっています。
わたしたちも日々の資料整理や展示企画、あるいはホームページやツイッター等を通して、環境アーカイブズの資料や活動をご紹介していきますので、ぜひ多くの方にご利用いただきたいと思います。

担当教員 清水善仁

環境アーカイブズの沿革