書庫リハウジング報告

 20201116日、17日に環境アーカイブズ書庫の0042東京都立多摩社会教育会館旧市民活動サービスコーナー所蔵資料の一部リハウジングを実施しました。リハウジングとは、資料の保存環境を見直し、より利用しやすく保存に適した環境に整える作業です。今回の作業の目的は、資料の容れものを交換して書架のスペースを広げることと、出納の際にだれでも利用しやすいように整えることです。東京修復保存センター(TRCC)さんに提案、ご協力いただき、書架2連分の入れ換え作業を実施しました。

 

〈リハウジング前の書庫の様子〉

 

 

具体的な作業内容は、中性紙の文書箱に入っていたミニコミ資料569ファイルを無酸紙でできたスマートファイリングボックス(通称:スマファイ)に移し、書架に配架しなおしました。

 スマファイはA4サイズ(角2封筒が入るサイズ)を基本として、オーバーサイズのものはA3サイズの箱に入れ、別置しました。中性紙は資料の酸化を中和してくれますが、環境アーカイブズで管理しているミニコミは、作成年代があまり古くなく紙の劣化が進んでいないこと、すでにかたまりごとに中性紙封筒に入っており資料を傷めない無酸紙の箱で十分対応できるため、入れ換え作業を実施しています。

 

 結果として、2連分の書架を埋めていた資料を1連に満たない範囲に収めることができました。

 

〈リハウジング後の書庫〉

 リハウジング作業後の新しい箱にはラベルで入っているファイル番号をつけているので、出納のときも迷うことがありません。資料の出納に時間がかかってしまうとスタッフにも利用者にもストレスがかかってしまうので、できるだけ時短できるように整備しています。作業の効率化も日々の記録管理で心がけていることの1つです。

 今回は初回でしたので、TRCCさんにはお試しで書架2連分をリハウジングしていただきました。スペース確保の効果が充分に発揮できることがわかったので、今後も作業は継続していきたいと思っています。

 書架のスペース確保は長年の課題でしたので、ご提案、実施いただいたTRCCさん、とくに相談に乗っていただき作業を実施いただいた安田智子さん、作業に従事いただいた坂本由香里さんに感謝申し上げます。